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好酸球性食道炎

好酸球性消化管疾患について

1. 好酸球性消化管疾患とは?
好酸球性消化管疾患は、食物などに対するアレルギー反応で、白血球の一種である好酸球が消化管に集まり、慢性的な炎症を引き起こす病気です。この炎症により、胃や腸の正常な働きが妨げられることがあります。炎症が起こる場所によって「好酸球性食道炎」と「好酸球性胃腸炎」に分けられます。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?
好酸球性食道炎は欧米で多く見られますが、日本では少なく、成人では10,000人に2人程度、小児ではさらに少数と推測されています。一方、好酸球性胃腸炎は日本からの報告が多く、国内で数百人の患者さんがいるとされています。

3. この病気はどのような人に多いのですか?
好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎は、小児から成人まで幅広い年齢層で発症します。特に好酸球性食道炎は男性に多く見られ、アレルギー疾患を持つ方に多いとされています。

4. この病気の原因は?
アレルギー反応が主な原因と考えられていますが、食物中のアレルゲンが関与している場合とそうでない場合があります。原因はまだ完全には解明されていません。

5. この病気は遺伝するのですか?
遺伝の影響は少ないとされていますが、家族内での発症や、アレルギー疾患を持つ家族が多いとの報告があります。

6. 症状にはどんなものがありますか?
好酸球性食道炎では、食べ物が飲み込みにくくなる、腹痛や嘔吐などが見られます。好酸球性胃腸炎では、腹痛、嘔吐、下痢、栄養障害などが起こります。

7. この病気の治療法は?
原因となるアレルゲンが特定できる場合、その食品を避ける食事療法が効果的なことがあります。好酸球性食道炎には、胃酸を減らす薬(プロトンポンプ阻害薬)が有効なことが多く、ステロイド薬が必要な場合もあります。効果が不十分な場合は、免疫抑制薬が使われることもありますが、これらの薬には副作用があるため、専門的な医療機関での治療が必要です。

8. この病気の経過は?
多くの場合、慢性的に続く病気です。原因となるアレルゲンを特定し、それを除去することができれば、症状が完全に治ることもあります。しかし、原因が特定できない場合や薬の治療を中止すると再発することがあり、長期の治療が必要になることがあります。

9. 日常生活での注意点は?
食物中のアレルゲンが原因となることが多いですが、原因食品を特定するのは難しいことがあります。牛乳や卵など特定の食品で調子が悪くなる場合は、担当医に相談してください。また、花粉やカビの胞子が原因になることもあります。季節によって症状が悪化する場合も担当医にお知らせください。治療法を決める際に重要な情報となります。

当クリニックでは、患者様に合わせた丁寧な診察を行い、専門的な治療を提供しています。お気軽にお越しください。

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