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消化器

機能性ディスペプシア(FD)

機能性ディスペプシア(FD)は、検査で異常がないにもかかわらず胃もたれ・みぞおちの痛み・早期満腹感などが慢性的に続く病気です。「気のせい」ではなく、適切な治療で改善が期待できます。

セルフチェック

□ 食後に胃がもたれる・重い感じがある
□ 少量でもすぐお腹がいっぱいになる
□ みぞおちが痛む・焼ける感じがある
□ 胃カメラで異常がないと言われた
□ 吐き気やげっぷが多い
□ ストレスで症状が悪化する

この病気について

原因・特徴

胃の運動機能の異常(食物受容の障害・排出の遅れ)と知覚過敏が主な原因です。脳腸相関(脳と腸の情報伝達の異常)・ピロリ菌感染・ストレス・食生活の乱れも関与します。日本人の有病率は健診受診者の11〜17%と報告されている、非常に多い病気です(機能性ディスペプシア〈FD〉診療ガイドライン2021)。

症状

「食後愁訴症候群(PDS)」(食後の胃もたれ・早期満腹感)と「心窩部痛症候群(EPS)」(みぞおちの痛み・灼熱感)の2タイプがあり、両方重なる方も多いです。症状はストレスや睡眠不足で悪化します。

こんなときは早めに受診してください

  • 胃の不快症状が3か月以上続く
  • 体重が急激に減少している
  • 黒い便・吐血がある
  • 症状が急激に悪化した

検査・診断

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

まず胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんなどの器質的疾患がないことを確認します(除外診断)。

血液検査・腹部超音波検査

貧血・肝機能・膵機能・甲状腺機能などに異常がないか確認します。ピロリ菌検査も行います。3か月以上症状が続き他の疾患が除外されると機能性ディスペプシアと診断されます。

治療について

薬物療法

症状のタイプに合わせて選択します。みぞおちの痛みには酸分泌抑制薬(PPI・P-CAB)、胃もたれ・早期満腹感には消化管運動改善薬(アコチアミドなど)が有効です。漢方薬(六君子湯)や少量の抗不安薬が効果的なこともあります。

生活習慣の改善

十分な睡眠・適度な運動・ストレス管理を心がけましょう。食事は少量ずつ分けて食べ、脂肪分・カフェイン・アルコールを控えめに。

ピロリ菌の除菌

ピロリ菌陽性の場合はまず除菌治療を行います。除菌で症状が改善する方もいます。

よくある質問

Q.機能性ディスペプシアは治りますか?

A.多くの方が適切な治療で症状の改善を実感されています。生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせることで、日常生活への支障を大幅に減らすことが可能です。

Q.胃カメラで異常がないと言われたのに症状がつらいのですが…

A.胃カメラで見える「形の異常」がないだけで、胃の「動きの異常」や「感覚の異常」が起きているのが機能性ディスペプシアです。決して「気のせい」ではありません。

Q.ストレスをなくせば良くなりますか?

A.ストレスは重要な悪化因子ですが、それだけが原因ではありません。薬物療法もうまく活用しながら総合的にアプローチすることが最も効果的です。

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