食欲がない・食欲不振が気になる方へ
食欲が落ちて食事が進まない、以前は美味しく感じたものが食べられない。このような状態が続くと、体力の低下や栄養不足、体重減少につながります。食欲不振は体からの重要なサインです。当院では消化器内視鏡専門医が胃カメラや血液検査で原因を丁寧に調べ、適切な治療につなげます。
セルフチェック
この症状から考えられる病気
胃がん
食欲不振は胃がんの初期症状として現れることがあります。胃もたれ、体重減少、軽い腹部の不快感を伴うことが多く、症状だけでは他の胃の病気と区別がつきにくいのが特徴です。50歳以上の方、ピロリ菌感染歴のある方、ご家族に胃がんの方がいる場合はリスクが高くなります。早期発見のために胃カメラ検査が重要であり、早期の胃がんは内視鏡治療で完治が期待できます。
慢性胃炎
胃粘膜の慢性的な炎症により、食欲が低下します。ピロリ菌感染が主な原因で、胃もたれや軽い胃痛を伴います。長年にわたりゆっくり進行するため、「昔から胃が弱い」と感じている方が多いです。ピロリ菌の除菌治療(1週間の内服)で胃の調子が改善し、食欲も回復します。将来の胃がんリスクも低下します。
ピロリ菌感染
ピロリ菌が胃に感染していると、慢性的な胃の不調や食欲低下の原因となります。日本人の中高年世代では感染率が高く、多くの方が感染に気づいていません。血液検査や呼気検査で感染の有無を簡単に確認でき、1週間の内服薬で除菌治療を行います。除菌後に食欲が回復する方は少なくありません。
肝機能障害
肝臓の機能が低下すると、食欲不振やだるさ、吐き気が出ることがあります。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、かなり進行するまで自覚症状が出にくいのが特徴です。お酒をよく飲む方はアルコール性肝障害、肥満傾向の方は脂肪肝の可能性があります。健診で肝機能の異常を指摘された方は注意が必要です。血液検査と腹部超音波検査で肝臓の状態を詳しく評価します。
こんなときは早めに受診してください
- 2週間以上食欲が戻らない
- 体重が減り続けている
- 黒い便がある
- だるさが強い
- 皮膚や目が黄色い(黄疸)
- 吐き気が続いている
原因を調べるための検査
胃カメラ検査
胃の粘膜を直接観察し、がん、潰瘍、慢性胃炎の有無を確認します。ピロリ菌の検査も同時に行えます。
血液検査
肝機能(AST/ALT/γ-GTP)、ピロリ菌抗体、貧血、栄養状態(アルブミン)、腫瘍マーカーなどを幅広く調べます。一度の採血で多くの情報が得られます。
腹部超音波検査
肝臓・胆嚢・膵臓の状態を確認します。脂肪肝や肝臓の腫瘍がないかもチェックできます。
よくある質問
Q.食欲不振だけで受診してもいいですか?
A.はい、2週間以上続く食欲不振は胃がんや肝臓の病気が隠れている可能性があります。血液検査と胃カメラで原因を効率的に調べることができますので、お気軽にご相談ください。早めの検査が安心につながります。
Q.ストレスで食欲がなくなることはありますか?
A.ストレスが関与している場合もあります。ただし、体重減少を伴う場合や2週間以上続く場合は、器質的な病気を除外するための検査が大切です。検査で異常がないとわかれば安心して生活改善やストレス管理に取り組むことができます。