感染性胃腸炎
感染性胃腸炎はウイルスや細菌などが胃や腸に感染し、嘔吐・下痢・腹痛・発熱を引き起こす病気です。多くは数日〜1週間で回復しますが、脱水症状への適切な対処が治療の要です。
セルフチェック
この病気について
原因・特徴
冬季はノロウイルス・ロタウイルスなどのウイルス性、夏季はカンピロバクター・サルモネラ・腸管出血性大腸菌(O157など)などの細菌性が多いです。ノロウイルスは10〜100個でも感染するほど感染力が非常に強いのが特徴です。
症状
ノロウイルスでは感染後1〜2日で突然の激しい嘔吐・下痢が始まります。細菌性では強い腹痛・水様性〜粘液性の下痢が主症状で、血便や高熱(39℃以上)を伴うことも。脱水(口の渇き・尿量減少・ぐったり)に注意が必要です。
こんなときは早めに受診してください
- 脱水症状がある(口の渇き・尿量減少・ぐったり)
- 乳幼児・高齢者で症状が強い
- 血便・激しい腹痛・高熱がある
- 5日以上症状が続く
検査・診断
診断
症状の特徴と経過(時期・食事歴・周囲の感染状況)から多くの場合臨床的に診断します。細菌性が疑われる場合(高熱・血便・長引く症状)は便培養検査で原因菌を特定します。血液検査で脱水の程度・炎症を確認します。
治療について
水分補給が最重要
嘔吐が少し落ち着いたら経口補水液(OS-1など)をスプーン1杯程度の少量から5〜10分おきに摂ります。一度に大量に飲むと嘔吐を誘発するため少量ずつが大切です。脱水がひどい場合は点滴による補給を行います。
食事
嘔吐が激しい間は無理に食べる必要はありません。吐き気が落ち着いたらおかゆ・煮込みうどん・りんご・バナナなど消化の良いものから少しずつ始めます。脂っこいもの・乳製品・カフェイン・アルコールは回復まで控えます。
薬物療法
ウイルス性には特効薬がなく対症療法が中心です。制吐薬で吐き気を抑え、整腸剤で腸内環境を整えます。細菌性で高熱・血便が続く場合は抗菌薬を使用します。安易な下痢止めは病原体の排出を妨げるため医師の判断のもとで使用します。
よくある質問
Q.下痢止めを飲んでもよいですか?
A.感染性胃腸炎では体が病原体を排出しようとして下痢が起きています。自己判断での下痢止めは回復を遅らせたり重症化するリスクがあります。まず医師にご相談ください。
Q.いつから仕事・学校に行けますか?
A.嘔吐と下痢が完全に治まり普通の食事がとれるようになったら復帰の目安です。ただし症状消失後も1〜2週間はウイルスが排出されるため手洗いは特に丁寧に行ってください。
Q.家族にうつさないためにはどうすればよいですか?
A.こまめな手洗いの徹底が最も大切です。タオルの共有を避け、嘔吐物・下痢便の処理は塩素系消毒液で行います。ノロウイルスにはアルコール消毒液が効きにくいため石鹸と流水での手洗いが最も効果的です。