大腸カメラ検査

大腸カメラ検査後の食事・お酒・運動はいつからOK?

大腸カメラの検査を無事に終えた後、多くの方が気にされるのが「検査後の過ごし方」です。「いつから普通にご飯を食べていいの?」「お酒は飲んでもいいの?」「運動はいつから再開できる?」「お風呂には入っていい?」といったご質問は、検査を受けた方からとても多くいただきます。実は、検査後の過ごし方は検査の内容によって異なります。大きく分けると、「観察のみ(ポリープ切除なし)」の場合と「ポリープを切除した」場合で、注意点が変わってきます。

観察のみの場合(ポリープ切除なし)

大腸カメラで観察だけを行い、ポリープの切除がなかった場合は、検査後の制限はほとんどありません。検査当日から普通のお食事をお召し上がりいただけます。ただし、検査中に空気や炭酸ガスを入れて腸を膨らませているため、検査直後はお腹が張った感じがすることがあります。これは自然に解消しますのでご安心ください。当院では炭酸ガスを使用しているため、空気よりも速やかに吸収され、お腹の張りが早く取れるよう工夫しています。

飲酒についても、観察のみであれば基本的に当日から可能ですが、鎮静剤を使用した場合は、薬の効果が完全に切れるまで数時間お控えいただくことをおすすめします。お車の運転も、鎮静剤を使用した当日は控えてください。

ポリープを切除した場合

食事について

ポリープ切除後の3日間(72時間)は、特に出血のリスクが高い時期です。この間は、おかゆ・うどん・スープ・豆腐・やわらかく煮た野菜・白身魚など、消化のよいものだけをお召し上がりください。脂っこいものや揚げ物、刺激の強い食べ物(唐辛子、カレー、キムチなど)、硬い食べ物、食物繊維の多い食品(ごぼう、れんこん、ナッツ、海藻、きのこなど)は、切除後1週間お控えください。アルコールとコーヒーも同様に1週間はお控えください。

飲酒について

お酒はポリープ切除後、1週間ほどお控えください。アルコールには血管を広げる作用があり、切除した部位からの出血リスクが高まります。日本消化器内視鏡学会の指導指針でも、切除後の飲酒制限が推奨されています。ノンアルコールビールやノンアルコールカクテルであれば問題ありません。

運動について

激しい運動(ジョギング、筋トレ、水泳、ゴルフ、テニスなど)は3〜5日ほど控えていただくのが安心です。散歩や軽い家事程度は翌日から問題ありません。重いものを持ち上げる動作も、腹圧がかかるため数日は避けましょう。お仕事が肉体労働の方は、2〜3日のお休みを取られることをおすすめします。

入浴について

シャワーは当日から可能です。ただし、長時間の入浴やサウナ、温泉は数日間お控えください。体が温まると血流が増加し、切除した部分からの出血リスクが高まります。

出血のサインを見逃さないで

  • 真っ赤な血便が出た
  • 便器が赤く染まるほどの出血があった
  • お腹に強い痛みが続く
  • 冷や汗やめまいがする
  • 発熱が続く

これらの症状は、切除部位からの後出血(遅発性出血)の可能性があります。後出血は切除後1週間以内に起こることが多く、特に切除後2〜3日目がリスクの高い時期とされています。早めにご連絡いただければ速やかに対応できますのでご安心ください。

制限期間は短いので安心してください

ポリープ切除後の制限は、実際の制限期間は数日から1週間程度です。この短い期間を守っていただくだけで、安全に回復できます。実際の制限はごく短期間にとどまり、日常生活への影響は限定的です。

大腸カメラで早期にポリープを発見し、その場で切除できることは大きなメリットです。ポリープの段階で取り除くことで、将来の大腸がんリスクを減らすことにつながります。検査後の過ごし方について何かご不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

切除後の管理については、Hassan Cらが2019年にEndoscopy誌で報告したガイドラインでも詳しくまとめられています(Hassan C, Endoscopy, 2019)。