潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる国の指定難病です。寛解と再燃を繰り返しますが、適切な治療を継続することで多くの方が通常の日常生活を送ることができます。
セルフチェック
この病気について
原因・特徴
免疫の異常により自分自身の大腸粘膜を攻撃してしまいます。遺伝的素因に加え、食生活の欧米化・腸内細菌叢のバランスの乱れ・ストレスなどが複合的に関与します。炎症は直腸から始まり連続的に口側へ広がるのが特徴です。
症状
最も特徴的な症状は血便・粘血便です。下痢・腹痛(特に左側)・発熱・食欲低下・体重減少・倦怠感が活動期に現れます。便意の切迫感・残便感に悩まされる方も多いです。関節痛・皮膚症状など腸管外合併症を伴うこともあります。
こんなときは早めに受診してください
- 血便・粘血便がある
- 下痢が2週間以上続く
- 腹痛と発熱が同時にある
- 症状が急激に悪化した
検査・診断
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)
炎症の範囲・程度・粘膜のただれ具合を観察し、生検で確定診断します。当院では鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査を行っています。
血液検査・便検査
CRP・白血球数(炎症の程度)・ヘモグロビン(貧血)・アルブミン(栄養状態)を確認します。便中カルプロテクチンで腸の炎症活動性を評価することもあります。
治療について
薬物療法
5-ASA製剤(メサラジン)が基本的な治療薬です。内服のほか坐薬・注腸剤が直腸近くの炎症に有効です。効果不十分な場合はステロイド薬・免疫調節薬・生物学的製剤(抗TNF-α抗体薬など)を使用します。
生活指導
規則正しい生活・十分な睡眠・自分なりのストレス解消法を持つことが再燃予防に大切です。風邪などの感染症も再燃のきっかけになりうるため、手洗い・うがいを心がけてください。
食事
再燃期は消化の良い食事(おかゆ・白身魚・豆腐など)を心がけ、脂っこいもの・香辛料・アルコール・炭酸を控えます。寛解期は基本的に厳しい制限は不要ですが、暴飲暴食は避けましょう。
よくある質問
Q.潰瘍性大腸炎は治る病気ですか?
A.現時点では根本的に完治させる治療法は確立されていませんが、適切な治療を続けることで症状をコントロールし普段通りの日常生活を送ることが十分に可能です。
Q.食事で特に気をつけることはありますか?
A.寛解期には基本的に大きな食事制限は必要ありません。再燃期は脂っこいものや刺激物を控え消化のよい食事を心がけてください。栄養バランスを保つことが最も大切です。
Q.仕事や運動はできますか?
A.寛解期であれば多くの方が通常通り仕事をされスポーツも楽しまれています。再燃期には無理をせず休養を取ることが大切ですが、症状が安定していれば日常生活に大きな制限はありません。