下痢・軟便が続く方へ
下痢や軟便が続くと、日常生活に大きな支障をきたします。急に始まった下痢と長く続く下痢では原因が異なります。当院では消化器内視鏡専門医が大腸カメラや血液検査で原因を詳しく調べ、適切な治療を行います。
セルフチェック
この症状から考えられる病気
過敏性腸症候群(IBS)
検査で異常がないのに下痢や腹痛を繰り返す病気で、慢性的な下痢の原因として最も多いものの一つです。通勤時や会議前など緊張する場面で症状が出やすく、排便後に一時的に楽になるのが特徴です。働き盛りの20〜40代に多くみられ、生活の質に大きく影響します。食事療法(低FODMAP食など)、ストレス管理、薬物治療で症状のコントロールが可能です。
感染性胃腸炎
ウイルスや細菌による胃腸の感染症です。急に始まる水様性の下痢、嘔吐、腹痛、発熱が特徴です。冬場のノロウイルス・ロタウイルス、夏場のカンピロバクター・サルモネラなどの細菌性食中毒が代表的で、周囲に同じ症状の方がいる場合は感染が疑われます。通常は数日〜1週間で改善しますが、脱水に注意が必要です。水分摂取ができない場合は点滴を行います。
潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる指定難病です。粘液や血液が混じった下痢が特徴的で、1日に何度もトイレに行く、腹痛を伴うといった症状が出ます。20〜30代の若い方にも発症し、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返します。大腸カメラによる診断と適切な薬物治療で症状をコントロールできます。
クローン病
口から肛門までの消化管のどこにでも炎症が起こりうる指定難病です。慢性的な下痢、腹痛、体重減少が主な症状で、10〜20代の若い方に多く発症します。肛門周囲の病変(痔瘻や肛門周囲膿瘍)を伴うことが特徴的で、当院の肛門科でも対応可能です。大腸カメラと血液検査で診断し、長期的な治療計画を立てます。
こんなときは早めに受診してください
- 下痢が2週間以上続いている
- 血便や粘液便がある
- 体重が減ってきた
- 発熱が続いている
- 脱水症状(強い口渇、尿量減少、めまい)がある
- 肛門周囲に腫れや痛みがある
原因を調べるための検査
大腸カメラ検査
大腸の粘膜を直接観察し、炎症、潰瘍、ポリープ、がんの有無を確認します。必要に応じて組織を採取し、潰瘍性大腸炎やクローン病の確定診断を行います。
血液検査
炎症の指標(CRP・白血球数)、貧血、栄養状態(アルブミン)、感染症の有無を調べます。
尿検査
脱水の程度を評価します。
よくある質問
Q.ストレスで下痢になることはありますか?
A.はい、過敏性腸症候群(IBS)ではストレスが下痢の引き金になります。ただし、血便や体重減少、発熱がある場合は潰瘍性大腸炎やクローン病など他の病気の可能性があるため、大腸カメラで確認することが大切です。
Q.下痢が続く場合、いつ受診すべきですか?
A.2週間以上続く場合、血便がある場合、体重が減っている場合は早めに受診してください。急性の下痢でも水分が摂れないほどひどい場合や高齢の方は脱水のリスクが高いため、早めの受診をおすすめします。当院では点滴による脱水の治療にも対応しています。