胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍・十二指腸潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜が胃酸によって深く傷つく病気です。放置すると出血や穿孔を起こすことがあるため、早めの受診と適切な治療が大切です。
セルフチェック
この病気について
原因・特徴
原因の大部分はピロリ菌感染(胃潰瘍70〜80%・十二指腸潰瘍90%)と、痛み止め(NSAIDs)の使用です。胃の粘膜バリアが弱まり、胃酸の攻撃で粘膜が深くえぐれます。
症状
みぞおちの痛みが最多です。胃潰瘍は食後に、十二指腸潰瘍は空腹時や夜間に痛みが出やすい傾向があります。出血すると黒色便や吐血が起こります。
こんなときは早めに受診してください
- 黒い便・吐血がある
- みぞおちの痛みが2週間以上続く
- 急激な腹痛がある
- 貧血症状(疲れやすい・顔色が悪い)がある
検査・診断
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)
潰瘍の大きさ・深さ・出血の有無を観察し、がんとの鑑別のため生検を行います。同時にピロリ菌の迅速ウレアーゼ試験も実施できます。
ピロリ菌検査
血液検査(抗体検査)・呼気試験・迅速ウレアーゼ試験などで感染を確認します。血液検査で貧血の有無も確認します。
治療について
薬物療法
プロトンポンプ阻害薬(PPI)やP-CABで胃酸を抑え、粘膜の修復を促します。胃潰瘍で8週間、十二指腸潰瘍で6週間の服薬が標準的です。
ピロリ菌の除菌治療
ピロリ菌陽性の場合、2種類の抗生物質と酸分泌抑制薬を1週間服用します。除菌成功で再発率が50〜80%から10%以下に大幅低下します。
生活習慣の改善
禁煙・節酒・消化の良い食事を心がけましょう。NSAIDsの服用は最小限にとどめ、医師に相談してください。
よくある質問
Q.胃潰瘍と十二指腸潰瘍の違いは?
A.基本的な病態は同じですが、痛みのタイミングが異なります。胃潰瘍は食後に痛みやすく、十二指腸潰瘍は空腹時に痛みやすい傾向があります。
Q.ピロリ菌を除菌すれば再発しませんか?
A.除菌成功で再発率は大幅に低下します(10%以下)。ただしNSAIDsやストレスによる再発の可能性はあるため、生活習慣の管理も引き続き大切です。
Q.ストレスだけで潰瘍はできますか?
A.強いストレスが誘発することはありますが、現在はピロリ菌やNSAIDsが主因です。まずピロリ菌の有無を確認し、原因に合った治療を行うことが回復への近道です。