胃カメラ検査

喉のつかえ・違和感はストレス?それとも食道がん?内視鏡でわかること

食事のとき何かが引っかかる気がする、喉に違和感がある――こうした症状が続いていませんか?まず安心していただきたいのは、喉の違和感の原因として最も多いのは深刻な病気ではないということです。しかし放置してよいわけでもありません。

最も多い原因はストレス――咽喉頭異常感症

喉の違和感で受診される方の中で一番多い原因は実はストレスです。「咽喉頭異常感症」「ヒステリー球(globus sensation)」と呼ばれるこの状態は、検査で喉や食道に構造的異常がないのに「何か詰まっている」「圧迫されている」感覚が続くものです。ストレスや不安で喉の筋肉が過度に緊張したり食道の動きが過敏になったりすることが原因と考えられています。

「異常なし」の確認自体が症状を改善させる

内視鏡で「異常なし」と確認できたこと自体が大きな安心となり症状が軽減・消失する方が少なくありません。つまり「検査を受けること」自体が治療の第一歩になり得ます。

しかし食道がんの可能性もゼロではない

喉のつかえが食道がんの初期症状である可能性もゼロとは言えません。食道がんは初期にほぼ無症状で、腫瘍がある程度大きくなると「つかえ」「飲み込みにくさ」「しみる感じ」で気づきます。食道がんの主なリスク因子は飲酒と喫煙で、両方が重なるとリスクは相乗的に上昇します。

特に注意が必要な方

少量の飲酒で顔が赤くなる体質の方は食道がんリスクが高いことが知られています。これはアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の働きが弱く、体内でアセトアルデヒド(発がん性のある物質)が分解されにくい状態です。「慣れて赤くならなくなった」という方も遺伝子レベルのリスクは変わりません。

「胃カメラ」で食道もしっかり観察できます

「胃カメラ」は胃だけの検査と思われがちですが、スコープは必ず食道を通過するため食道粘膜もくまなく観察できます。NBI搭載の最新内視鏡は食道粘膜の微細な血管パターンや色調変化を鮮明に映し出し、早期食道がんの発見に威力を発揮します。日本食道学会の2022年ガイドラインでも飲酒・喫煙がある方への定期的内視鏡が推奨されています。

食道から胃・十二指腸まで一度の検査で総合評価
NBI(狭帯域光観察)で早期食道がんの発見率が向上
耳鼻咽喉科で喉に異常がないと言われた方の食道病変を発見するケースも
「異常なし」の確認自体が安心となり症状が改善することがある

飲酒習慣がある方は特にご注意を

  • 飲酒と喫煙が重なるとリスクは相乗的に上昇する
  • 少量の飲酒で顔が赤くなる体質の方は食道がんリスクが数倍〜十数倍
  • 「慣れて赤くならなくなった」方も遺伝子レベルのリスクは変わらない
  • 喉の違和感があり、かつ飲酒習慣がある方はぜひ内視鏡検査を

内視鏡以外にできる喉の違和感の対策

生活習慣の見直し

十分な睡眠、適度な運動、深呼吸やストレッチなどのリラクゼーション、カフェインやアルコールの過剰摂取を控えるといった基本的なケアが有効です。

逆流性食道炎が関与する場合

酸を抑える薬の短期間の試験投与で症状が改善するかを確認することもあります。耳鼻咽喉科での喉の評価も並行して行うことで、より包括的に原因を探ることができます。